映画鑑賞録。

最近見た映画を忘れないために。

ミュージアム。

2016年。日本。

 

評価-2/10。

 

 

スプラッタ度-☆☆

ホラー度-☆

テーマがよくわからない度-☆☆☆

小栗旬度-☆☆☆☆☆

 

 

CMとかポスターとかを見て、『13日の金曜日』的な話かと思って見始めたら、『セブン』的な話なのかなと思い直して見続けていたら、結局自分は何を見ているのだろうという気にさせられた映画だった。

 

漫画が原作ですが、漫画は未読。

 

 

個人的な好みなので、評価ではないのですが、犯人役の人の声が受け付けなかった。←役者さん、すまん。

 

犯人のキャラ設定も中途半端な気がした。スプラッタ的なものなら、犯人は正体不明のままでもいいし、懲罰的観念に基づいて猟奇的な犯罪に走ったというなら、もっと狂気と知性の深みが欲しかった。とってつけたような悲劇的な幼少期は、すでにこういうパターンはありきたりで、つまらない。

 

犯人のキャラが薄っぺらくて知性を感じさせないから、対立している主人公の行動も単純化してしまう。直接素手で殴り合うシーンは、知性を感じさせないし、こういう犯人なら犯行現場に普通に物的証拠を残していきそうだし。(彼を操っている真の犯人がいるのかと思ってしまったし。)

 

 

漫画が原作なので、漫画の中では、切迫したシーンを登場人物の息遣いで表現しているのかもしれないけど、それを映画でやると、違和感しかなかった。漫画で行える視覚的な音効を、実際に聴覚的な音効にしてしまうと、ただただうるさかった。

 

たぶん、『カイジ』の「ザワザワ」も、あれが文字だから楽しいのであって、実際に声として演出したら、うまく演出しない限り、うるさいだけだと思うのだ。

 

 

主人公の妻も、前半ではすごく「同情してしまう」キャラだったのに、クライマックスでは「うるさい女」になってしまったのも残念。(主人公とともに叫びすぎだ。ホラー系の叫びは、10代まででいい。)

 

 

と、すごくディスってしまいましたが、良かったシーンも当然ある。

 

家を出ていった主人公の妻子を探すために、妻の友人宅を訪れる刑事たち。そこに、友人の姿はなく、友人の彼氏だという男がいる。その男は、友人の不在を告げ、また友人の職場を教える。刑事たちは友人の職場に行き、妻子の居所を問い詰める。友人は「自分の家にかくまっている」ことを白状し、刑事たちは「だったら、彼氏は初めから妻子を部屋から出てくれるように協力してくれたら良かったのに」と不満を告げると、友人は「私に彼氏はいませんけど」と。。。

→じゃあ、あの自称「彼氏」は「犯人」だったのかー!!!

という流れは、良かった。

 

 

あと、小栗旬を楽しむには十分な映画だった。というか、小栗旬のおかげで成り立っている映画だった。

 

 

 

仲間とワイワイ飲みながら楽しむには、ちょうどいい映画かもしれない。